2019年8月19日月曜日

基板修理:西遊降魔録(不完全)

今日手を付けようと思っていたまったく起動しない基板3枚のうちの1つ。

電源を入れると


こんな感じの画面で固まりっぱなし。映像系が最低限生きてる事は確認できるんだけど。

ひとまずCPUが動いてないか暴走してるのは確かだろうから、その辺から確認。まずはクロックを調べたんだけど、入ってないかなぁ……って事で、しばらくクロックを追いかけてました。12MHzを分周した1.5MHzで動いてるはずなので12MHzを探すと、なんか下ボードに。Double Dragonの回路図は探すと見つかったりするんだけど、チップ番号とか使ってる74は微妙に違う。けど論理はわりと似てるようなので参考にする事にしました。ボード繋いでるJ1、J2の端子とか、信号の並びが同じかも。少なくともタイミング系の信号は同じ。HCLKっていう6MHzがコネクタ通って上ボードに来ていて。ただ、このクロックがどこを通ってHD6809まで辿り着いてるのかなかなか追えない。

6809はハード側はあまり詳しくないので、気分転換がてら資料を漁っていると……どうやら同じHD6809でもEがつくやつはピン配置とクロックの扱いが違うらしい……って見るとHD6809Eって書いてあるし!通常の6809はXTAL/EXTALにクロック繋いで発振させ、EとQのクロックを外に出す事になってるんだけど、6809EはXTAL/EXTAL端子がなくて。外部で作ったEとQに合わせて動く仕様らしい。で、見たらEは1.5MHzが入ってた。

んじゃクロックは良いのかなって事で他の端子を見ていて/NMIが下がりっぱなしなのが気になっちゃって。調べたらVSYNC割り込みが入ってるらしいんだけど、これが下がりっぱなし。しばらく回路図見てたら、DFFの/Qが繋がってて、VSYNC来たら5Vに釣り上げられてるDを拾って/QがLOWになって割り込み。近くのデコーダ出力の1つがCLRに入ってて、同じく5Vに釣り上げられた/PREを拾って/QがHIGHに戻って割り込み解除。たぶんCPUからアドレス叩いて解除とかかな?ってなると、これはこれで正しそう。

って事でもう1度CPUに戻ってクロック周りみたら、Eは入ってるけどQが中間電位でフラフラしてた。あれ?なんでこんなに露骨に怪しいのに気づかなかったんだろう……。やっぱり慣れてない物をデバッグしてると決定的な状況証拠があってもスルーしがち。気づくと当たり前すぎて「なんで気づかないの?!」とか思っちゃうけど、やっぱり難しい。

で、Qはやっぱり下ボードから来てる。見た目じゃ全然わからないけど、テスターで追ってたら基板上のパタンで断線してました。パタンというか、たぶんビアですね。ガチガチに錆びてて半田も寄せ付けない状況だったので、ビアを補強で復活させる事はあきらめ、出力元チップの足からパッチしました。


ホコリだらけなのも気になるけど、下手に洗うとパタン壊しそうで……。これで電源を入れたら……


わーい、起動したけど化け化け(笑)背景パタンが崩れてスプライトは表示されず画面端でチラチラしてる物がある。起動時テストは通ってるのでCPUから見える範囲ではエラーないはずなんだけど。スプライトアトリビュートとかタイルマップ保存用のRAMあたりが死んでるかなぁ。ひとまず進展ありなのでメモだけとって、あとは次回のお楽しみ(?)

0 件のコメント: