motif rack es時代の使い方
基本はマルチパート。なぜならパフォーマンスは音色切り替えで音が途切れるから。マルチパートでMIDIチャンネル毎に音色を作り込んでおいて、演奏時に外部キーボードのMIDI出力チャンネルを切り替えて使う。Rolandなら中央に並ぶボタンで切り替えられるので楽。レイヤーやスプリットはボタン1発では切り替えられない9-16チャンネルの受信チャンネルを1-8に重複して割り当てることで実現できる。シーケンスやサンプリングは外部キーボード(最近使ってたのだとJUNO-G)に任せてる。ライブ中のセットリストに合わせたマルチパート番号切替は、キーボード側のライブ設定を使って音色切り替えのシーケンスを呼び出して切り替えていた。
MONTAGEでどう変わるか
マルチパートやボイスの概念が無くなり、音色管理はパフォーマンスに一元化されたため根本的な見直しが必要。その代わりといってはなんだけど「SSS (Seamless Sound Switching)機能」ってのが追加されてて、パフォーマンス間の音色切り替えで(一定の条件を満たせば)音切れが発生しなくなっている。ちなみに条件は8パート以内で構成されていること。16パートに全音色を詰めていた事を考えると音作りの制約はだいぶ緩和された、とも言える。ちなみにキーオン中に2回音色切り替えが発生すると2つ前の音色で発音していたノートは強制キーオフされる。あと、おそらくだけどボイスの概念が消えたのはUI上の問題だけで、バックエンドの仕組みとしてはプログラムチェンジに対応する概念として残っている気がする。マルチパート手法は再現可能?
ディスプレイ内で「Performance > Mixing 」を表示している間は、キーボードからの演奏は選択中のパートに限定されている気がする。また、キーオン中にパートを切り替えても発音は継続し、キーオフは正しく元のパートに対して送出される。これを利用すればパフォーマンス内に全部の音色を詰め込んでおいてMIDIチャンネルで演奏パートを切り替える事はできそう。レイヤーやスプリットが実現できるかは未調査。過去の資産のコンバートも含めて、他にもワークアラウンドがないか調査中。
音色の管理について
ボイスの概念がなくなった事で音色の管理は少し煩雑になった気がするが、慣れの問題かもしれない。今まではボイスを編集して、それをマルチパート(あるいはパフォーマンス)に積み上げていけばよかったので音色を資産として蓄積しやすかったんだけど。これからは全てパフォーマンスで管理する必要がある。ちなみに、新しいパフォーマンスに既存の音色を追加したい時には、新規パートとして既存パフォーマンスを追加する事ができる(たぶんマニュアルで説明されてない?)。この際にはPerformance Mergeという手順が発生しているようで、選んでいたパートをベースとして、選択したパフォーマンスが持っていた全パートが一括追加される。例えば選んだパフォーマンスがパート1-4を使っていたとして、編集中のパフォーマンスのパート3に追加しようとすると、パート3-6にパート1-4が複製される。音色選択フィルタでもSingleっていうフィルタを選ぶと1パートしか使っていないパフォーマンスだけが表示されるので、1パートだけでパフォーマンスを作っておけば、実質ボイス相当として扱えそう。この際Commonパラメータを使っていると再利用時に問題になりそうなので避けるべし。音色の構成
motif時代はざっくり
- Voice = Element x 4 + Insertion Effect A/B
- MULTI / Performance = 補正付きVoice x 16(Ins. Effectは8つまで)+ Chorus + Reverb
って構成で作ったわけだけど、MONTAGEでは
- Voice = Element x 8 + Insertion Effect A/B
- Performance = 補正付きVoice x 16 + (Audio IN + Ins. FX) + Chorus + Reverb
となっていて、motif構成は内包している(過去の音色もインポートできるわけだし)。
Audio INはラインL/Rで入力できて、ON/OFF、音量調整が物理UIで操作できる。ライブハウスでシンセ2段積んでたら「ライン2chしか入らないんでモノx2で良いですか?」と言われた時にがっかりしなくて済むので嬉しい。
FM-Xを使ったパートではElementはオペレータに読み替えて下さい。なので8op FM音源。
FM-X
まだ本格的には触ってませんが。パラメータが0-99で指定だったり、レベル値が減衰指定じゃなかったり(0が無音で99が最大音量)と、若干慣れない感じ。キースケール相当の機能も全然違う実装になっていて、既存のデータをコンバートするには実験しつつツール作らないと辛いかな。最近発売されたreface DXとも違う体系なんですよね……。
物理インタフェース
スライダーいっぱい並んでると、ドロバーを模した操作のできるオルガンが入っていて欲しいわけですが、そういう音色はみたところなさ気。その気にさせる音色名なのに、中を見たら1パートとか。作ろうと思えば作れるのかな、収録されてるwave form見てみないと。(追記:僕の目が節穴でした。1パートだけど、中ではエレメント8つ使って各スライダーでレベル調節できるようなやつが普通にありました。)
方向キーが十字に並んでるのも、実は操作しずらいかな。中指が上下運動で疲れる。
あと、やっぱりダイアルより右にずらりと並ぶボタンは直感的じゃなくて、わかりにくいかなー。演奏中にリアルタイムに触りたくなるようなインタフェース以外はLCDの中で必要に応じて出てくれば十分だと思う。物理ボタンがずらりと並んでて手順や組み合わせで役割が変わったりすると、インタフェースの持つアフォーダンスが感じられなくなるし、ほとんどがLCDで1-2タッチで到達できる機能のショートカットなので。そのくせライブセット呼び出し・切り替えはLCDまでいかないとなんだよなー。本番の音色切り替えは結構忙しいのに。
まぁ、rackを使ってた時期が長いので。あれは少ないボタンで良く考えられてた気がする。年単位でブランクあったときでも操作は体で覚えてたし。あるいは慣れが解決するか。
あ、あと良かった点。左側のノブとかスライダーが、セット切り替え時に物理インタフェースの位置とは独立して、既定値の位置で点灯する。で、ノブやスライダーを規定値に移動するまではインタフェースには反応せず、既定値に一致したらインタフェースと連動して点灯位置と実際のパラメータが変化するようになる。ハイエンド・コンソールの可動式インタフェースには勝てないけど、これはわりと便利かつ安心。うっかり触って変なパラメータになった状態で気付かず上書き保存する心配から解放される。
あ、あと良かった点。左側のノブとかスライダーが、セット切り替え時に物理インタフェースの位置とは独立して、既定値の位置で点灯する。で、ノブやスライダーを規定値に移動するまではインタフェースには反応せず、既定値に一致したらインタフェースと連動して点灯位置と実際のパラメータが変化するようになる。ハイエンド・コンソールの可動式インタフェースには勝てないけど、これはわりと便利かつ安心。うっかり触って変なパラメータになった状態で気付かず上書き保存する心配から解放される。
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