2008年9月14日日曜日

POWER6の物理設計

あまり新しい話題でもないですが、IBM Journal of Research and DevelopmentにてPOWER6の特集が組まれていまして。その中でも気になっているのがIBM POWER6 microprocessor physical design and design methodologyって記事です。

図2に設計フローが紹介されているんですが、これによればPOWER6はVHDLで論理設計を行っているんですね。今までゲートレベルで設計していたプロセッサメーカも徐々にRTL設定にシフトしてるって事でしょうか。

面白いのが、RTLへ移行したタイミングで周波数が一気に上がって、でも複雑なOoO制御は止めて・・・という、直感とは違う結果が出ていること。後者は電力から来る要求で、そもそもアーキテクチャをダイナミックに変更できたというのがRTLの成果なのかもしれませんが。周波数に関しては、ゲートレベル設計が有利というのはもはやアセンブラプログラムが速いってのと同様の幻想なのかもしれません。

System z10の特集はまだだけど、同じような傾向があるのでやっぱりRTL設計なのかな。

気迫と勘だけで作ってる某社とは違って、きちんとサイエンスしてるな、と思います。

追記:設計フローの基本はPOWER4の頃から変わってないとの事で、POWER4の特集を調べたら当時からVHDLで論理設計をしているようでした。ただ、物理設計周りの人手でやっていた部分がだいぶ自動化されたようですね。

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