2017年6月19日月曜日

MONTAGE 雑メモ 6 - しばらくスタジオで使ってみて

キーボードコントロール

雑メモ4で書いたとおり、基本的にはキーボードコントロールをONにした状態で、SCENEに対して各パートのミュートON/OFFを割り当てる事で、レイヤー・スプリットされた音色セットを切り替えて使っています。で、しばらく使って気づいたんですが、キーボードコントロールは1-8パートにしかない。9-16については直接パートを選択した時にしか演奏できないんですね。なのでSCENEで音色セットを切り替える戦略では9-16パートが完全に使い道がなくなってしまってる……。
普通に1曲分のセットを作ると、スプリット・レイヤーで2-4パート使ったセットを数組作って切り替える感じになるので、8パートって制約はかなり厳しい。ちょっと凝った曲だとすぐに破綻してしまう。で、どうするかって言うとSSSに頼ってパフォーマンスごと切り替えるしかなくなるんだけど。まぁ、ちょっと不便だよなぁ。曲の途中でシーン切り替えとパフォーマンス切り替え、2系統で切り替えるってのはかなりの集中力を音色切り替えに持ってかれてしまう。
うーん……なんでこんな半端な制約つけたのか。実際使ってみると1曲分のセットで使うパート数って9-16パートのレンジに入ることが多いので、これが1パフォーマンスに収まってくれると凄く使い勝手が良くなる。SSSに頼るのはライブで2曲連投する時くらいにしたいよなぁ、というのが本音。

SCENE切り替えとミュート

SCENE切り替え時にミュートONになると音がぷっつり切れるよなぁ……と思ってたんだけど、これって強制キーオフされるだけみたい。なので、音色のリリースだったり、エフェクトの余韻だったりはきちんと残る。だいたいにおいては問題ないんだけど、やっぱり伸ばしながら音色を切り替えることって多いので。他社では当たり前のようにできる事ができてないのは、それなりのストレス。ただまぁ、伸ばす音は切り替え後のSCENEでもミュートしないようにしておけば済む話で、実際それで事足り事は多い。他社製品でMIDIチャンネルで切り替えてた場合、切り替え後にも同じ音色を残そうとすると、無駄に1パート重複して消費する必要があったので、それと合わせるとまぁ±0かな。

アルペジエータの変な癖

前回ある程度理解したつもりだったけど、まだ理解できてなかった。スプリットしてる時はパフォーマンス側のアルペジエータのキーレンジも適切に設定しておかないと、演奏のキーレンジ外でも発音する?まぁ、設定が面倒なのはいいです、その分フレキシブルな使いみちも生まれるし、演奏中にリアルタイムにどうこうする類いではないので。
あと、やはりプリセットが大量にあるわりに使いみちない。もっとこう普通に普段使いしそうな機能、例えば3度下の音が(スケールに合わせて長短を補正しつつ)重なって出る、とか、8分や16分の組み合わせの基本的なシーケンスパタンなんかが手軽に探し出せる or その場で編集できると嬉しいんだけど。

モーションシーケンサー

使ってみた。フィルターを8分と16分のパターンで刻む、みたいなのはなんとか可能。だけど、ちょっとできる事が想像してたのより圧倒的に少なくて驚いた。

音色作成

音色に関しては申し分ないなー、と。今のところ欲しい音色は全部納得いく感じで作れてる。特に80-90年代の曲を仕込む際に、FM音源が思った以上に良い仕事をしてくれてる感じ。DXの音色をさくっと取り込んでエフェクト盛るだけでもかなり豪勢。
ただ、モジュレーションのアサインなんかはAWMとFM-Xで挙動が違ってイマイチ不便なところも多い印象。例えばFM-XだとFM音源の音作り知らないとLFOのアサインすらできないんじゃないかと思う。
ノートシフトや音色パラメータのオフセットをパフォーマンス側に持ちたいところなんだけど、ボイスとパフォーマンスの概念が統合された以上それは無理なんだろうな。この点については諦めてパフォーマンス内で個別のパートの音色をガンガン編集しちゃってる。
あとはパフォーマンス編集時にエレメントのコピーをする方法ってあるのかな?複数エレメントの音を作るにしても、エンベロープパタンはコピーしてちょっと補正で済ませたい事は多々あるので。あとは和音鳴らすように修正するときなんかも。

外観

やっぱり地味かな。いわゆる昔ながらのプロ機材って雰囲気はあるんだけど。スタジオやステージで見た時に一番目立つはずの背のロゴが、他社の現行商品に比べると凄く地味で昭和感が漂ってる。いや、もしかしたら意図的にSYの後継感出してるのか?

2017年4月9日日曜日

MONTAGE 雑メモ 5 - アルペジオの編集方法を探す

アルペジエーターのプリセットとか、デモ用の音色の見栄えを良くするだけに存在するわけで、こんなの実戦で使うはずもなく。約10,000タイプとかいう莫大なプリセットはプレイヤーにとっては本当にどうでも良い無駄なスペックなわけです。で、本当にアルペジエーター使う気になった時に必要なのは、自分でパタンを作り込む機能。

そんなわけでMONTAGEのマニュアルを隅から隅まで探しまくるわけですが、ユーザーバンクが存在するらしい事はブロック図からわかる。仕様によれば256タイプ記憶できるらしい。ただ、編集方法について一切触れられていない。唯一触れられている事と言えば、リファレンス・マニュアルのUtilify>Contents>Loadの項にユーザーアルペジオを含むMOTIF XFのデータ(.X3Aまたは.X3G)が読み込み可能という事だけ。

いやいやいや、そんなはずは無いだろう、と国内外の情報を漁ってみたんだけど、USや欧州のユーザーフォーラムでも「MONTAGE単体では編集できない」「MOTIFはもう手放しちゃったよ」「アプリでいいから出してくれ」みたいなやりとりが飛び交う状況。で、諦めかけていたところにUSのFAQに「Montage 6/7/8: How To Create User Arps」という項目が。Last Update: 02/16/2017って事なので、最近のアップデートで入った機能なのかも(1.20で追加されたらしいので2016年9月頃か)。ただ、この説明も凄く不親切で、この通りにやっても「User Arp」はメニューには現れなくて、シーケンサにMIDIデータを記録した状態で名前を変更しようとするとはじめてスライドメニューにエントリが現れる。「Save As .mid Files」が記録後は常時ボタンとして表示されている事を考えると、ほとんど隠し機能に近い。でなければインタフェースデザインが狂気。少なくとも僕はこのFAQを読みながらですら目的のUIに到達できず、1.51では消されてしまったのではと不安になった。

諦めずに調べ続けたらもう少し親切なページを見つけた。「MASTERING MONTAGE: ARPEGGIO MAKING 101, PART I」「MASTERING MONTAGE: ARPEGGIO MAKING 101, PART II」「MONTAGE CONNECT PART II: WORKING WITH USER ARPEGGIOS」という本家が公開している3つのチュートリアル。UIのスクリーンショット付きで、これを見てはじめて「え?pop-inメニューに追加されるの?」と気づく。手順的にもデータの記録が含まれているので、書かれている通りにやれば再現できる。

という事で、シーケンサで作れるという事はわかったわけですが、MONTAGEのシーケンサは本当に投げやりで……。基本的に凝った編集機能をシンセに内蔵するのは諦めて、その手の細かい作業は全部Cubaseに丸投げ。本体は演奏支援に集中ってのが開発方針のようで。それはそれで正しいとは思うんですが、リアルタイムレコーディングしかできない環境でのアルペジオパターン作りはちょっと無理。なので、基本はDAWでシーケンス組んで.midでMONTAGEのシーケンサに取り込み。で、このUIからアルペジエータ用のパラメータを付加してユーザーアルペジオとして保存、ってのが基本になりそうです。

でまぁ、実際の作業はUSBメモリの抜き差しが面倒だったんでMONTAGEをUSBでmacに直結。Cubaseから実機の音を確認しながらシーケンスを作った上で、最後はCubaseでシーケンスを1小節長めにループ演奏させといて、同じテンポ+32分程度のクオンタイズに設定したMONTAGE側のシーケンサをタイミングよく(笑)スタート。スタートのタイミングがあまりずれてなければクオンタイズで正しい位置に納まりますね。Cubase側のチャンネルのMIDI INを切っておかないとMIDIがループバックしてダブったシーケンスが作成されるので注意。CH.1がキーコントロール切っても鳴り続けたり、なんか音色がおかしかったりで悩んだんだけど、原因はこれだった。

作ったシーケンスを手順に従ってOrg Notesタイプで保存、パートにアサインしてみたんだけど、トリガーのキーもキーオンされてしまうとか、キーレンジから外れた場所で別のパートで演奏していてもコード推定・追従が動いてしまう、キーレンジから外れた音はアルペジエータからも鳴らない、などなど細かいところで少し悩んだ。トリガーのキーオンに関してはKEY MODEあたりを変えれば消せる。キーレンジ外でのコード追従に関しては、アルペジオのレンジ設定で対応できた。キーレンジ外の音をアルペジエータが鳴らしてくれない問題は残念な挙動。基本、アルペジエータのトリガはキーボードの隅にスプリットしてアサインするだけなので、キーレンジ外でも演奏して欲しいんだけど。しかたないので、音色を編集してオクターブシフト+アルペジエータのノートシフトで鍵盤のない領域へ追い出して弾いてもらう事に。ちょっとキーレンジもったいない。

さて、次はモーションシーケンサーについて調べる予定。アルペジエータのユーザバンクが少ないので、フィルタのシーケンスとか毎度アルペジエータで作ってたらすぐにパンクしそうなので、できたらモーションシーケンサで済ませたい。

追記:キーレンジ問題については正しそうな設定方法がわかった。パフォーマンスのパート設定にあるキーレンジは目一杯開いておいて、アルペジエータのKEY MODEをSortなど演奏データを直接キーボードに送らないモードに設定。トリガーに使いたいノートのみをアルペジエータ側のキーレンジに設定すれば、レンジ内に入ったノートを弾いた時のみにキー全域を使ったアルペジエータによる演奏が展開できる。アルペジエータ使う音色ではアルペジエータ側でキーレンジ設定するのが無難みたい。

2017年4月4日火曜日

MONTAGE 雑メモ 4 - 1曲分の音色セットを作った上での所感

スライダーを使ったオルガン

雑メモ1でスライダーをドローバーのように使ったオルガンの音がない、って書いたんだけど、全然嘘だった。1パートだけど中で8エレメントそれぞれをオルガンの倍音にアサインしてあって、各レベルがスライダーで調整できるようになってる、ってオルガンの音は普通にありました。これは楽しい。

SCENEスイッチ

とりあえずミュート設定を覚えさせるってところから使いはじめてみた。ミュートなんで切り替える時に鳴ってる音は「ぶちっ」と切れちゃうので使い方には工夫が必要ですが。例えば左のほうでコード抑えながらシーン切り替え。弾いてたコードの音色だけ残して、中央〜右側にアサインされてた音色をごっそりミュートして、ソロ音色をON、みたいな使い方はわりと上手くいく。音色並べてく時に、この辺の流れを意識して置かなければうまくいかないけど。冒頭だけ出てくるピアノ(またはオルガン)のグリッサンドをアサインしたいけど、一瞬だけ出る音のためにそんなにレンジとれないー、みたいなケースに対応するには良さそう。

って事でE.L.T.の曲くらいだったらPerformance 1つでスプリット+レイヤー+SCENEを使って全部の音色カバーするくらいだいたいできそう。もちろん単独1台で。

演奏中のパート切り替え

LCDのPerformance画面でパートを選ぶしかないのかなぁ、と思ってたんだけど右上のPPERFORMANCE CONTROL > PART SELECTで選択できた。ただまぁ、やはりキーボードコントロールが複数グループ化をサポートしない限り使いみちはないかな。PART MUTEボタンも効くので、結局はキーボードコントロール全ONの状態でMUTEをこまめに制御とか。となるとSCENEに割り当てて、ボタン一発で、みたいな方向になっちゃう。というか、そういう流れでSCENE使う事にしました。複数グループのかわりにSCENEがキーボードコントロールを覚えてくれてもいいけど(というかMixing覚えるんだから覚えて欲しい)。この場合PART 1は常時ONの無音ダミーパートにしないとだけど、SCENE切り替えで音切れなしの(レイヤー+スプリット)→(レイヤー+スプリット)切り替えができるようになる。まぁ、今便利に使ってる機能も途中のバージョンアップで追加されてきたみたいだから今後のアップデートに期待。

2017年3月23日木曜日

MONTAGE 雑メモ 3 - MIDIチャンネルの扱い

とりあえずライブで使える設定を考えるべく、パフォーマンスに対して内部でMIDIチャンネルがどう扱われているのか調べてみた。

外部MIDI入力を使って動作確認

やはりというか、パートがそのままMIDIチャンネルに対応している模様。探した限りでは対応チャンネルを変える方法はなさそう……。残念、将来のバージョンアップに期待。ただ、外部入力使うケースに限って言えば、外部キーボード側でレイヤーして複数MIDIチャンネルに同時出力とかできるので。実は今までrackで使っていた方法もそのまま使えそう。両方持ち出すのは重いけど!

1台で済ませられないかなぁ、と敢えて球数の少なそうな76鍵モデルにしたんだけど……どうかな。結局2台だと残念な気もするけど、64鍵はピアノ系の演奏ですぐ足りなくなって苦労するからなぁ。

内部キーボードと音源との対応関係

実はディスプレイで Performance > Mixing とかを表示している時は、選択中のパートに対してのみ演奏データが飛ばせる。ただし各パートのキーボードコントロールをOFFにしておくのが条件。キーボードコントロールがONになっているパートを選ぶと、ONになっている全パートに演奏データがブロードキャストされる。この機能を使うと単体でMIDIチャンネルを切り替えながら演奏するのと等価な事ができるのだけど、キーボードコントロールのグループが1つしかないため、基本的にはレイヤー、スプリットを使った音色セット1つと複数の単音色を切り替える事しかできず、使いみちは限定的。キーボードコントロールがONのグループに対しては選択中パートのキーレンジとは関係なく全域に演奏データが配送され、レンジ判定は各パート個別に行われる。このあたりはJUNOとは違って正しい選択。キーボードコントロールが単純なON/OFFじゃなくて、グループが指定できるようになると凄く活用の幅が広がるんだけど。なんとかならないかなー。


結局パフォーマンスをライブセットに登録してSSSで切り替えがベスト?

って事になるのかなぁ。Twitterで言われて気づいたけど、切り替え時間が結構シビアで。ギリギリ許せるか許せないかってレベルなんですよね。演奏中に切り替えて戻って弾くと、まだ切り替わってない事がある。ってくらいには遅い。

まぁ、しばらくセッションとかで試行錯誤してスタイルを確立したいと思いまする。

MONTAGE 雑メモ 2 - rack es音色コンバート編

頻繁に買い替えてる人はメディアを介して直接データの書き出し・読み込みでコンバートできるみたいだけど、僕みたいにちょっと(かなり)古い機種からのコンバートはあまり自明でないので、まずはそのあたりのメモ。

公式資料


MONTAGEのページに「互換性」ってコーナーがあって、事例の多そうな変換パスについては説明されてる。変換可能なのは過去機種のボイス→パフォーマンスというパスだけで、過去機種のマルチパートやパフォーマンスからの変換はできない。このあたりは過去機種がボイスをベースに音色を積み上げてく方式だったので、資産流用という意味ではあまり問題にならなそう。まぁ、せいぜい曲ごとに音色配置を組み直す手間が必要なくらい。どの道、過去機種とは違う戦略が必要なので諦めるしかない部分かな。

MOTIF-RACK ESでの手順

  1. 吸い上げ:MOTIF-RACK ES Voice Editor + Studio Manager V2 Host を使って本体から音色をバルクダンプで読み出し、.w9e形式でファイルに保存
  2. 形式変換:MOTIF XF Editorから.w9e形式でインポートし、.x3e形式で再保存
  3. 読み込み:USBメモリ経由でMONTAGEに渡してライブラリとしてインポート

1. 吸い上げ

最近のmacOSではVoice Editorが動作しないため、大多数のmacOSユーザはここで諦めるかWindows環境を整備するしかなさそう。Windows版なら10でも問題なく動きました。あと、ファームウェア1.0.3を要求してるんだけど、Total Recallとか使わなければ古くても大丈夫、とかじゃないかなぁ。自分は1.0.0のままでやりました。1.0.3に上げようにもアップデート時にデータが全部消えるので、なんらかのバックアップが必要。バルクダンプで全保存でもいいんだけど、なんか不安でやる気になれず、駄目元で吸い出しました。特に問題起きてません。

2. 形式変換

MOTIF XF Editorでインポート。XFの方がユーザーバンクが1つ多いのでスロット余るけど気にしない。なんならプリセットのボイスデータをコピーしてきてコンバートすると良いかも。ちなみにMulti Editorのデータもインポートできるんだけど、最終的にMONTAGEに読ませてもSingle Performanceに変換されたボイスしか出てきません。

3. 読み込み

USBメモリに入れて、Utility > Contents > Library Import からファイルを選んであげるとユーザーバンク4つ分がまとめて1つのライブラリバンクとして登録される。この際、ファイル名がバンク名になるのでインポート前に適当な名前にしておくべし。

変換のクオリティー


正規に保証されてないパスのわりには、わりとまともに変換できてます。フィルターエンベロープをかけたエフェクト系の音色がたまに意図しない低周波で発振してたりしますが、もともとピーキーな作りだし、飛び道具なので。必要になったら微調整して流用すればいいかな。rack esは外部波形使えないので、その辺が理由で根本的に変換できずに困る、ということはありませんでした。

Waveformの波形が数世代違うので、まったく同じ音とはいきませんが。リファインされてより抜けの良い音色になってる気がします。タダで自作音色の品質が上がった!!(注:タダというには高い買い物です)

という事で自動変換した音色の中から抜粋で「青い月の下で」のイントロの音色はこんな感じ。演奏しながら直接USBメモリにwavで吐き出せた。今時の機材は便利。特に違和感なく聴けるかなー?

2017年3月22日水曜日

MONTAGE 雑メモ 1

motif rack esを音作りのメインに据えて、手元は軽くて便利なRolandのキーボード、みたいな構成で長年演ってきた人がMONTAGEに乗り換えた際に使いこなすために四苦八苦、という内容で思いついた時に書き綴っていこうかと。まずは届いた初日に試した事のメモ。

motif rack es時代の使い方

基本はマルチパート。なぜならパフォーマンスは音色切り替えで音が途切れるから。マルチパートでMIDIチャンネル毎に音色を作り込んでおいて、演奏時に外部キーボードのMIDI出力チャンネルを切り替えて使う。Rolandなら中央に並ぶボタンで切り替えられるので楽。レイヤーやスプリットはボタン1発では切り替えられない9-16チャンネルの受信チャンネルを1-8に重複して割り当てることで実現できる。シーケンスやサンプリングは外部キーボード(最近使ってたのだとJUNO-G)に任せてる。ライブ中のセットリストに合わせたマルチパート番号切替は、キーボード側のライブ設定を使って音色切り替えのシーケンスを呼び出して切り替えていた。


MONTAGEでどう変わるか

マルチパートやボイスの概念が無くなり、音色管理はパフォーマンスに一元化されたため根本的な見直しが必要。その代わりといってはなんだけど「SSS (Seamless Sound Switching)機能」ってのが追加されてて、パフォーマンス間の音色切り替えで(一定の条件を満たせば)音切れが発生しなくなっている。ちなみに条件は8パート以内で構成されていること。16パートに全音色を詰めていた事を考えると音作りの制約はだいぶ緩和された、とも言える。ちなみにキーオン中に2回音色切り替えが発生すると2つ前の音色で発音していたノートは強制キーオフされる。あと、おそらくだけどボイスの概念が消えたのはUI上の問題だけで、バックエンドの仕組みとしてはプログラムチェンジに対応する概念として残っている気がする。

マルチパート手法は再現可能?

ディスプレイ内で「Performance > Mixing 」を表示している間は、キーボードからの演奏は選択中のパートに限定されている気がする。また、キーオン中にパートを切り替えても発音は継続し、キーオフは正しく元のパートに対して送出される。これを利用すればパフォーマンス内に全部の音色を詰め込んでおいてMIDIチャンネルで演奏パートを切り替える事はできそう。レイヤーやスプリットが実現できるかは未調査。過去の資産のコンバートも含めて、他にもワークアラウンドがないか調査中。

音色の管理について

ボイスの概念がなくなった事で音色の管理は少し煩雑になった気がするが、慣れの問題かもしれない。今まではボイスを編集して、それをマルチパート(あるいはパフォーマンス)に積み上げていけばよかったので音色を資産として蓄積しやすかったんだけど。これからは全てパフォーマンスで管理する必要がある。ちなみに、新しいパフォーマンスに既存の音色を追加したい時には、新規パートとして既存パフォーマンスを追加する事ができる(たぶんマニュアルで説明されてない?)。この際にはPerformance Mergeという手順が発生しているようで、選んでいたパートをベースとして、選択したパフォーマンスが持っていた全パートが一括追加される。例えば選んだパフォーマンスがパート1-4を使っていたとして、編集中のパフォーマンスのパート3に追加しようとすると、パート3-6にパート1-4が複製される。音色選択フィルタでもSingleっていうフィルタを選ぶと1パートしか使っていないパフォーマンスだけが表示されるので、1パートだけでパフォーマンスを作っておけば、実質ボイス相当として扱えそう。この際Commonパラメータを使っていると再利用時に問題になりそうなので避けるべし。

音色の構成

motif時代はざっくり

- Voice = Element x 4 + Insertion Effect A/B
- MULTI / Performance = 補正付きVoice x 16(Ins. Effectは8つまで)+ Chorus + Reverb

って構成で作ったわけだけど、MONTAGEでは

- Voice = Element x 8 + Insertion Effect A/B
- Performance = 補正付きVoice x 16 + (Audio IN + Ins. FX) + Chorus + Reverb

となっていて、motif構成は内包している(過去の音色もインポートできるわけだし)。

Audio INはラインL/Rで入力できて、ON/OFF、音量調整が物理UIで操作できる。ライブハウスでシンセ2段積んでたら「ライン2chしか入らないんでモノx2で良いですか?」と言われた時にがっかりしなくて済むので嬉しい。

FM-Xを使ったパートではElementはオペレータに読み替えて下さい。なので8op FM音源。

FM-X

まだ本格的には触ってませんが。パラメータが0-99で指定だったり、レベル値が減衰指定じゃなかったり(0が無音で99が最大音量)と、若干慣れない感じ。キースケール相当の機能も全然違う実装になっていて、既存のデータをコンバートするには実験しつつツール作らないと辛いかな。最近発売されたreface DXとも違う体系なんですよね……。

物理インタフェース

スライダーいっぱい並んでると、ドロバーを模した操作のできるオルガンが入っていて欲しいわけですが、そういう音色はみたところなさ気。その気にさせる音色名なのに、中を見たら1パートとか。作ろうと思えば作れるのかな、収録されてるwave form見てみないと。(追記:僕の目が節穴でした。1パートだけど、中ではエレメント8つ使って各スライダーでレベル調節できるようなやつが普通にありました。)

方向キーが十字に並んでるのも、実は操作しずらいかな。中指が上下運動で疲れる。

あと、やっぱりダイアルより右にずらりと並ぶボタンは直感的じゃなくて、わかりにくいかなー。演奏中にリアルタイムに触りたくなるようなインタフェース以外はLCDの中で必要に応じて出てくれば十分だと思う。物理ボタンがずらりと並んでて手順や組み合わせで役割が変わったりすると、インタフェースの持つアフォーダンスが感じられなくなるし、ほとんどがLCDで1-2タッチで到達できる機能のショートカットなので。そのくせライブセット呼び出し・切り替えはLCDまでいかないとなんだよなー。本番の音色切り替えは結構忙しいのに。

まぁ、rackを使ってた時期が長いので。あれは少ないボタンで良く考えられてた気がする。年単位でブランクあったときでも操作は体で覚えてたし。あるいは慣れが解決するか。

あ、あと良かった点。左側のノブとかスライダーが、セット切り替え時に物理インタフェースの位置とは独立して、既定値の位置で点灯する。で、ノブやスライダーを規定値に移動するまではインタフェースには反応せず、既定値に一致したらインタフェースと連動して点灯位置と実際のパラメータが変化するようになる。ハイエンド・コンソールの可動式インタフェースには勝てないけど、これはわりと便利かつ安心。うっかり触って変なパラメータになった状態で気付かず上書き保存する心配から解放される。

2017年3月5日日曜日

SoundCortexについて

GitHubで公開している音源チッププロジェクトSoundCortexについて、Qiita等で公開されている情報のリンクを集めてみました。2017/03/05時点で投稿した内容とぐぐった結果のまとめになります。

公式

I2Cで制御できる80円のPSG互換チップで遊ぼう

PSG音源部について利用方法の説明とArduino、Rasberry Pi、PCからの具体的な利用例。

I2Cで制御できるSCC+互換チップ

SCC音源部について利用方法の説明、SCC+レジスタについての概要説明など。

80円PSGをWindowsから鳴らしてみる

Windowsから利用する具体的な方法を紹介。実際にlibkssにパッチを当ててKSSファイルをチップから再生する例を紹介しています。

ユーザによる記事

FreeBSD+mrubyでサウンドプログラミング

yamori813さんによる記事。FreeBSDと言っていますが、謎のボード上から鳴らしているようです。

LPC810とArduino UNOでSCC互換音源を鳴らす(1)

LPC810とArduino UNOでSCC互換音源を鳴らす(2)

ImpactDrillさんによるArduino UNOで利用する際の具体的な記事。Arduino用のライブラリも作成されているようですので、Arduinoから利用してみたいという方には助けになるかと思います。I2Cはプロトコルの性質上、エラーが起きたときにバスハングしやすいのが難点です。通信が不安定だという方は(2)で書かれているように電圧やコンデンサなど、回路的な面をチェックすると改善されるかもしれません。

PCNベトナムキックオフ、80円コンピューターで拡張するIchigoJam、レキシライブに市長登場

IchigoJamの福野 泰介さん、IchigoJamに繋げる実験をしたようです。オリジナルのSoundCortexはI2Cのデバッグで詰まった時にデバッガを使いたくてSWD経由で開発できるようポート配置を変更したのですが、福野さんはシリアルで開発しやすいようにポート配置を再変更したforkを公開されています。書き込み環境としてはシリアルを利用している人の方が多いと思いますので参考になるかと思います。本家でも配置をビルド時に指定できるようにした方が良いかも。
IchigoJamみたいな開発環境から使うのはターゲットとして一番面白いと思います。Arduinoではやや実用的な用途に届かないし、Rasberry Piだと自分でサウンド出力を持ってるので実はあまり嬉しくない。自作の電子工作に直接組み込めればそれが一番美味しいんですが、それはそれで敷居が高いですから。

チップの入手について

ImpactDrillさんが(1)の記事でも報告していますが、一部店舗でLPC810が大幅に値上げされています。卸しの段階でキャンペーン価格が終了した等の可能性があり、今後ほかの店舗でも在庫がなくなり次第値上げされる事も考えられます。現時点(2017/03/05)ではマルツパーツが75円を維持していてお勧めです。仮に安く入手できるお店がなくなってしまったら、別のチップでの対応を考えたいと思います。コアをアセンブリで書いているのでCortex M系で適当なのがあれば良いのですが。まぁ、大した規模でもないのでMIPSやAVRに移動するのも辞さない覚悟で。