2015年12月26日土曜日

Think MIDI

Think MIDIがとにかく凄かった

って話を書こう、書こうと思って引っ張っていたので、忘れないうちにそろそろ書こうかと思います。イベントの詳細については藤本さんのDTMステーションに紹介があるので、そちらを見てください。今回、関係者のご厚意でイベントには招待して頂いたのですが、そういう事を抜きにしても「これ、国際フォーラムで2F最後列で1万って言われても絶対行く!」って内容でした。

出演陣が凄い!

メインステージだけでも、裏ボス級のアーティストが惜しげも無く大量投入。
Day 1:向谷実、西脇辰弥、増田隆宣、篠田元一、浅倉大介、松武秀樹、冨田勲、服部克久
Day 2:大島ミチル、伊藤賢治、伊藤圭一、白井良明、難波弘之、氏家克典、梯郁夫、松武秀樹、篠田元一、根岸孝旨・阿部薫
(抜けがあったらごめんなさい、裏ボス級じゃないって意味ではなく、単純に多すぎて書き忘れてるだけです)

展示が凄い!



YMOに関しては既に何回か機材展示があったので、そこまで貴重と言うわけではなかったかもしれないですが。
それにしても、このタンスに松武さんがスタンバって、メインステージとの共演をやったりしたのには大興奮。

また、これ以外にもヴィンテージシンセが年代順に展示されていました。この写真は展示のほんの一部だけ。


円卓に並べられた往年の名機たち。実は全機がMIDI接続されていて、Web MIDI使って使ったというパッチベイを使ってお客さんが手前のキーボードから演奏できるという仕掛けに。

左のは物理モデリングのVL1。実物は初めて見たけどめちゃくちゃオシャレ。眺めてたら知り合いの方が来て「これ僕が作ったんですよ」と、少しお話を聞かせてもらいました。VL-70mは持ってたんですよ。大学に来るときにヤマハ音楽教室の積み立て金が余ってて。好きな楽器選んでいいよ、って親に言われて(妹には内緒って言われてたけど、もう時効だよね)。高校でクラリネットやってたので、コントローラのWXとセットで手に入れて、今でも大切に持ってます。今回ステージで氏家さんが使ってたんですが、やっぱり生楽器のシミュレーションでは別次元の素晴らしさでした。

で、他にも企業展示とかあったんですが、撮影して良いのかわからなかったので写真はありません。

ライブ・ステージ

個人的に思い入れのあるアーティストも多かったので、文章だけですが、がっつりと。

Live I The Great MIDI's

YAMAHA DX-7、Roland D-50、KORG M1に関して、それぞれ縁のあるキーボードプレイヤーが語りつつ、篠田さんとセッションするという素敵コーナーです。ちなみに僕は篠田さんの実践コード・ワークで結構勉強してた人なんですが、篠田さん自身についてはほとんど知らなくて。今回、ステージ関係をまとめていらしたようなのですが、司会も素敵だったし、セッションで演奏された篠田さんの音楽も好み。帰り道にamazonで検索したらCDあまり出てこなくて教本ばかりだったのでがっかりしたくらいです。

で、トップバッターは向谷さん。DXのプリセットを作りこんだご本人の降臨。初期のカシオペアで使われてたような音色で時間差でデチューンしてくようなうっとりサウンド。感動しました。向谷さんのコピーはみんな二人でやってるみたいな話がありましたが。そりゃそうですよ。向谷さんって和音でフレーズ組んじゃうっていうか。メロディーにも複雑なハーモニーが積まれてて、採譜するのも演奏するのも凄く大変。加えて大量の音色だもんなぁ。

二番手の西脇さんは僕にとってはかなり特別な存在で。子供の頃、歌謡曲って一切聞かない子だったんですよ。なんか音がスカスカで聴いててもつまらないな、とか思って。ゲーム音楽とかは好きだった癖に(笑)。でも、ドリフとか見てるとなんとなく耳には入ってくる。で、ある時たまたま聴いたribbonの「太陽の行方」に衝撃受けて。それからアイドルの曲とかロックも聴くようになった。それ以来、西脇センサーみたいなのが体の中に出来上がってしまって、気になる曲を見つけて調べると西脇さん、みたいな時代が長いこと続きました。國府田マリ子にしたって西脇さんの存在がなければ聞いていたかわからない。その後の音楽の趣向に大きな影響を与えた人です。西脇さんは編曲はシンセがっつりだけど、演奏はオルガンにハーモニカってイメージなんですが、結構なシンセ好きのようで。篠田さんとのシンセ談義は永遠に聞いていても飽きなそう。Rolandのエンドーサーでもある西脇さんはD-50の紹介をしつつ、今に繋がるRolandの音作りについてのお話でした。

最後は増田さん。B'zのサポートメンバー。音は色々なCDで聞いてきてるけど、アーティスト本人については僕はあまり知りませんでした。ロックな音楽性とKORGの太い色がマッチしてますね。M1の紹介という性質上、一世を風靡したあのピアノ音を使ったデモではありましたが。

そう言えば関係ないけど昔作った【ニコニコ動画】【初音ミク】寂しがりやの舞踏会 - Cosplay i-Doll -【オリジナル】は、Legacy Collectionですけど、ほとんどM1でした。綺羅びやかな音色が多いので、こういう使い方も結構いける。

Live II History of Legend

MIDI登場以前のシンセを使ったスペシャルライブ。松武さんはタンスにスタンバイ、篠田さんと浅倉さんも、それぞれヴィンテージなアナログシンセ。実験的な音楽から始まって、最後はなんとBehind The Maskで〆。浅倉さんというとデジタル世代って感じですが、その浅倉さんを交えてのアナログ全開なBehind The Maskは聴いていて涙モノでした。

Live III MIDI SUPER BAND

難波さんを交えたSUPERライブ!難波さんは関西でのライブから駆けつけてリハもままならなかったようですが、演奏は熱かった。ここまではわりとフュージョン色が濃かったんですが、難波さん登場とあってキング・クリムゾンのコピーありーので一気にプログレ展開。氏家さんも色物シンセを駆使しての変態的な演奏を展開していたし、松武さんはタンスで追い打ちかけるしで、狂喜乱舞のステージでした。ここでも最後はなんとライディーン。「あ、やばっ。ちょっと音作るんで待ってください」ってアナログシンセ最高!ってイベントの趣旨に反した想いを抱きつつ「ちょっ、それまさか」のライディーン。難波さんがその場で作った音色でリードをとってのライディーンとか、どんだけレアなんだこれ。

その他のステージ・デモイベント

パネル:MIDI Legen - Think MIDI -

松武さんがセットしただけあって、超超超大御所が登場。服部克久先生に富田勲先生。服部先生MIDIとは縁遠い印象で、トーク的にも生演奏派って感じだたんだけど、富田先生が話し始めて合点が言ったというか。この二人組み合わせると面白いし、旧知の仲だったんですね。富田先生が当時、新しい音を作っては服部先生のところに夜中に電話してきた話とか。松武さんの用意した質問も面白くて、富田先生ちょっとヤバメの大暴露の連続。

松武「金星の冒頭のあの人の声のような音、どうやって作ったんですか?」
富田「あぁ、あれか……。……人の声……に聴こえますねぇ」
服部「ちょっと、あぶないよ、この人。大丈夫なの?!」

えー?!ちょっと、今、何て!!

松武「新しい録音ではティンパニの音を入れなおしてるらしいですが、前はどうやっていたんですか?」
服部「ちょっと、あれ言わないほうがいいんじゃないの?」
富田「……ティンパニの音ですね」

!!!

まぁ、盛り上がりました。で、このトークで新録の存在を知ったので、帰り道でさっそくGoogle Play MusicにてULTIMATE EDITION聴きました。いや、いい時代。しかし、結構作りなおしてますね。「イトカワとはやぶさ」とかいう断章が追加されてますし、生っぽい音も積極的に追加されていて、開き直ってハイブリッドにしました、な感じ。

MIDI's Exhibition

実はここあまり見てなかったんですが、イトケンさんがコメンテーターとして出演されてて。最後にオケもので、Logicで作った借版を流すところがあったんですが……そっかー、今時は適当に作った借版でもこんな音が出ちゃうんだー、と妙に感心しました。一昔前は寺嶋民哉さんとかがゲーム音楽の予算使って実験的に手間暇かけて電子オーケストラやってたわけですよね。それよりはるかにリアルな音が素人が手の出る予算でDAWをオンライン購入すれば実現できちゃう。もちろん能力も必要ですけど、機材的には可能なわけですよね。凄いなぁ……と驚きました。

大島ミチルと映像音楽

メインステージでのトークでしたが、素晴らしい内容でした。大島さんって映画やドラマの音楽を何万曲も書いてる方で。忙しい時には一晩で何十曲とかお話してました。その大島さんを技術面で支えていた伊藤圭一さんを交えてのトークだったんですが。オーケストラやピアノを使った作品が中心なのでMIDIは関係ないと思っていたら、まさかのMIDI大活躍っぷりに驚きました。

まず、スタジオなんですが大島さん用特性のピアノ。中に手作りのMIDI装置が取り付けてある。今でこそ自動演奏機能付きのピアノは当たり前のように売ってますが、それ以前に考えて作られたんでしょうね。映像を見ながら即興で曲を作るんですが、映像とのタイミングが微妙にずれてしまった時にMIDIデータでテンポを修正して再演奏したものを使っていたんだそうです。最初は自分の演奏を修正される事に大島さんも抵抗があったそうですが、慣れてからは一発撮りでもミスを恐れず、音楽的に妥協のない思い切った演奏ができるようになって良かった、といった話をされていました。

それとオーケストラ曲を作る際にも、今はオーケストラ音源を使ってMIDIで曲を組み上げるんですね。で、映像に合わせてテンポ取りをして。そのテンポ情報からクリックを作って、本物のオーケストラが録音する時はクリックに合わせて指揮棒を降る。こういう裏事情は全然知りませんでした。

ABILITY Proのデモ

デモステージだったんですが、西脇さんを交えて、という事でガチで見ておりました。しかし、ミュージシャンの方々ってトーク慣れしてますね。エンドーサーとしてのキャリアからなのかもしれませんが。ボーカロイドが操作できるショルキーを使ったデモとかもしてました。ひょっとしてあれ、中身はeVocaloidだったのかな?NSX-39と似たような仕組みで演奏してました。救済ボタンがついてて、歌詞がずれた時に小節頭に戻せたりするらしいです。あと、megpoid v4のデモ曲が西脇さんだったらしく、そのデモ演奏もありました。西脇さん、中島愛さんのライブのバンマスだったのか……知らなかったなぁ。

AMEIによるWeb MIDI / Web Audioを使ったデモ演奏

プロのミュージシャンがChrome上で動くWeb AudioベースのシンセをWeb MIDI経由で演奏する、というもの。嬉しい半面、やっぱり見ていてドキドキする。トラブルあったらごめんなさい、みたいな。で、実際トラブルあって「ブラウザが応答しません」ダイアログが出ちゃってドキドキ……。Rolandの渡邊さんが例によってブラウザベースのVJシステムで映像を出していました。

しかし、レイテンシの低めなOS Xを使っていても、プロの演奏陣から見ると、まだまだもっさりな印象が否めないようですね。まぁ、この辺はソフトシンセが出てきた頃も同じように言われていて今の地位を築いたわけで、おいおい解決されていくのかな、と思っています。

別のステージでも誰かが言われてたんですが、実は慣れの問題も大きいし、レイテンシ含めて楽器なんだよね、みたいな話。確かにアナログシンセとかは立ち上がりが良いのですが、ピアノとかだってメカニカルな遅延があるし、最近何気なく使ってるソフトシンセだって遅延はアナログ時代より大きい。そもそも普段の演奏からして音速350m/sの世界なんですよね。10m離れていれば30msecくらいは遅れてちゃう。だからオケでは指揮棒を見て合わせるんですが、そもそも人間自身の反応速度を考えると、脳が考えてから手が動くまでの遅延のほうが1桁大きい。なので頭の中では常にタイミング合わせるための先出しをしているわけで、楽器側の遅延はそこに若干オフセットを加える程度の差異なんですね。もちろん練習を重ねてきたタイミングがあるので、慣れないと違和感は感じるわけですが。

でもまぁ、そういう事はプレイヤー側が言うからカッコいいのであって、作る側は改善する努力は続けるべきだろうな、とは思います、もちろん。

「DTMステーション Plus!」出張版

あれ、藤本さんまでステージあったのかー、って感じで。なんかこっち方面の知り合いはみんな出し物やらステージやらでしたね。作曲家の多田さんとオーケストラ音源を使った打ち込みの実際みたいなステージでした。多田さんの音楽はあんまり知らないかなぁ、とか思ったけど、天地無用!GXPとか、砂沙美☆魔法少女クラブの人でした。めちゃくちゃ通ってきた道じゃん。最近はプリキュアって言ってたので子供達の耳にも浸透してるはず。ストリングス音源って奏法の切り替えとか普通のシンセにはない特殊なMIDIの使い方をしていて、とっつきにくい印象だったんだけど、デモをみると抵抗なくなりますね。たぶん「本当にこんな風にして使うのかなぁ」といった長年の不安が「あ、やっぱりこれで良いのか」と解決してすっきり。とは言っても、昔持ってたEW/QLとか、最近のOS Xだとインストールできなくて、使える状態にあるオーケストラ音源は今は持っていないのであった。安くなってきたとは言え、年1回くらいしか使わない現状だと、使うたびにアップデートとか、Windowsとか据え置きゲーム機みたいな状況に……。

閑話休題。最後は打ち込みオーケストラに生バイオリンの共演って形のデモで終わりました。

最後に

facebookのコミュニティにも貴重な写真が上がっているようですので、ぜひチェック!2015というタイトルから来年にも期待しちゃいますね。梯さんにも元気で活躍し続けて頂きたい。

しかし、MIDIも30才を越えました。これからどうなるんでしょうね。WWWの世界も最先端って言われ続けてもう25年も経つ技術です。そのWWWも基幹技術のHTTPについて抜本的なメスが入り、1.1から2.0への移行をまずまずの調子で進めています。その一方でもう1つの基幹技術HTMLは苦しみながらも段階的な改良の道を選びました。戦略の違いはプレイヤーの数の違いから来るところなんでしょうね。HTTPならApacheやnginxなどの主要なサーバ、IE/FF/Chromeといった主要ブラウザさえ対応してしまえば、ある程度強引に移行が勧められそうですし、実際にそういうシナリオで進んでいるように見えます。一方でHTMLは世界に無数に散らばるコンテンツプロバイダーに影響する話ですから、例えコストがかかっても泥沼を掻き分けて進むしかありません。

MIDIもここ数年でWeb MIDI、BLE MIDIと応用範囲を広げていますが、基本はエンドユーザ向けの段階的な変化ですね。昨今、音楽産業の中心がレコード会社からライブ運営会社に移ろうとしています。現状ではステージ全体の制御となるとMIDI、DMX、OSC、あとは0MQ使った独自システムの相互運用みたいな感じなんじゃないかな?予算とどこまで実験的な事をやるかによって、その場その場でシステムを組んでいく感じで。ツアーでも、それなりにベーシックな構成でも機材一式をトラックに乗せて回るしかない。お金がライブ主体で回るようになった時に、この辺がどう整理されていくのかは少し興味があります。アマチュアのライブでも自宅で作りこんだ照明データをライブハウスに持ち込んで〜みたいな事ができるようになると楽しいな、という話なんですが。

2015年12月5日土曜日

日本向けの技術的な話題はQiitaに移行

タイトルの通り、技術的な話題、特に日本語で書く記事なんかは、今度はQiitaに書いていこうかな、と思います。ブログの方にはQiitaへのWidgetを貼ることにしました。suinさんがQiitaで公開しているWidgetです。

今後こっちは読書くらいしかネタがなくなるかも?

2015年10月22日木曜日

Ubuntu 14.04系のsysctl.conf

なんか最近マシンが遅くなったと思っていたら、どうも/etc/sysctl.confが読まれなくなっていたらしい。とりあえず調べて適切な対処がわかったのでHP Stream 11のカスタマイズの記事を投稿してた手前、メモを共有。

ざっくり見た感じ、/etc/init.d/procpsがsysctl --systemを呼ぶことで設定を食わせている。man的には--systemは/etc/init.d/*だけじゃなく/etc/sysctl.confも読む仕様だけど、実際にstraceしてみるとstatするだけという怪しい挙動。sysctlのバグっぽいので少し追いかけてみた。

% sysctl --version
sysctl from procps-ng 3.3.9

という事なので、procps-ngの更新履歴を調べてみると、それっぽい修正が2回。

sysctl --system loads default config file

この修正前が問題の3.3.9、修正後が3.3.10。ポカミスで常に/etc/sysctl.confが読まれなかったのを読むように修正。ただし、この状態でも/etc/sysctl.confが存在しないとsysctlが異常終了する。

sysctl: Correct stat on /etc/sysctl.conf

こっちが入るのが3.3.11でわりと最近の修正。ファイルがあれば読むし、なければスルーという期待どおりの動作。

という事なので、これを機に/etc/sysctl.d/60-users.confに移動する、という事も考えたのですが、今後のアップデートで一時的に3.3.10の状態になる可能性を考えると、

% ln -s /etc/sysctl.conf /etc/sysctl.d/60-users.conf

としておくのが良さそう。

2015年10月15日木曜日

TAKADA BANDと旧姓たかださん

セカンドライブのお知らせ

3×3 EYESやBLUE SEEDの楽曲を中心としたTAKADA BANDの曲をガッツリ演奏しちゃうバンド、旧姓:たかだのばんど。なんとセカンドライブでは本家ボーカルの三松さんから直々にリクエストされた楽曲を演奏しちゃうらしいぞ?

ライブ情報ページはこちら。2015年11月15日(日) 17:00、大塚Hearts+にて。ダメ系という言葉が生まれたその瞬間から活動していた人たちが集結したライブ。言葉を作った本人が言うんだから間違いない。というか、ダメ系バンドアンテナは当時彼らのライブ情報を漏らさず収集しようと思って作った自分用の情報収集ページだったわけで。ここに来て彼らと対バンしたり、同じバンドで演奏したりなんて、ちょっと熱すぎる。

10から20年前にターゲットを絞ったちょっとお年寄り向けのイベントですが、好きな人なら老若男女問わず知ってるような名曲ばかりですので、ぜひ遊びに来てくださいませ。

前回のライブ映像

ファーストライブの映像が公開されています。カッとなったバンマスが全編アップロード。どうでしょ、このmotif rack esの奏でる90年代の響き。

青い月の下でのイントロとか、Silent Surrenderのオルガンや中華なベル音とか。音色には相変わらずこだわってみたつもりです。ドラム・パーカスなんかもですが、結構手数というか音数も半端ないですね。極端な例だと、ギターの手がどうしても足りなくて、事前に録音した演奏をドラム経由でパットから鳴らしたりとか。

そういう仕込みとか試行錯誤もあって迎えたファーストライブでしたが、ライブを通してメンバーの呼吸もあってきて。セカンドに向けた練習では、さらに一歩踏み込んだ練習ができてるんじゃないかと思います。そんなわけでセカンドライブ、よろしくお願いします。



2015年10月1日木曜日

2015年8月/9月の読書

8月に5冊、9月に11冊。9月は育休だったんだけど、料理にハマったりしていて思ったよりは読書に時間を使わなかった。でも、今期は読んで心に残る本の比率が高かったねー。レビュー件数がやたら多いもの。

教養

「国家の品格」を読んで、学生の頃に憧れていた教養人のイメージを思い出した。
きちんとした文化人としても人格を形成せずに、論理だけを振りかざすことがいかに無粋か。自己弁護のための論理、成果主義という名の差別。
日々直面して頭を悩ます矛盾の数々について、頭を冷やして考え直す良い機会になった。成功しているからって正しいとは限らないし、真似して同じ結果が出るわけでもなし。誠実に生きるのが一番かな。

「現代語訳 武士道」は国家の品格の中で触れられていて気になって手にとった一冊。恥ずかしながら、お札にまでなった新渡戸稲造がいったい何をした人なのか、今まで知らなかったのです。
日本人の道徳観を世界に向けて発信した本書は、武士道をキリスト教や西洋の文学、哲学などと比較しながら、決して野蛮なものではなく、欧米の道徳観と比べて勝るとも劣らないものである事を説く。
海外の人と付き合っていると、想像以上に日本への関心が高い事に驚く。経済的な力が衰えてもなお、文化的な側面への興味は尽きない。日本文化に対する尊敬の背景にあるのは過去の偉人の努力の賜物である、と改めて感じた。
開国の時代を生きた人の生の声、切腹を見た外国人による記録など、今を生きる日本人にとっても刺激的な内容が多い。

「図解・標準 哲学史」はしばらく前に哲学が気になった時に図書館キューに突っ込んでいた本の1つ。古代ギリシャはさらったので、もう少し長期に見渡してみようかな、と。著名な哲学者、学派あるいは運動について見開きでざっと説明する感じなので、まったく知らなかった時代に関して記憶に止めるのは困難だった。事前に各論を知っている時代については体系的理解に役立つ。もう一度この手の本を読めば感覚がつかめてくるかな?
しかし、以前は哲学というと物理学が産まれるより前の学問っていう印象が強かったんだけど。これを読むと最先端の宇宙論ですら近世~近代哲学の想像力の域を脱していないというか。わりと最先端科学のルーツになってたりするんだな、と感心した。



科学

「意識をめぐる冒険」は「意識」に関する最新の研究について紹介した本。
ディープラーニングの盛り上がりから機械に人格が生まれるのも時間の問題か、みたいな雰囲気になりつつあるけど。知能と意識の間には、まだまだ大きな隔たりがあるのだと気付かされる。

「動的平衡」は以前読んだ福岡さんの対談本が面白かったので、そのうち読んでみようかな、と思っていた本。「意識をめぐる冒険」と続けて読んだのはタイミング良かったかも。「意識をめぐる冒険」では「人の腸には脳細胞と同じくらい複雑な神経網があるが、果たしてそこには独立した意識が存在し得るのか」みたいな話が出てくるんだけど、「動的平衡」では「ミミズに脳はなく、消化器系の神経網が学習で身につけた反応に従い活動している」という話が出てきて衝撃を受ける。脳と腸の神経網の差異なんて些細なものなのかもしれない。消化器系が進化して意識の所在になってるような知的生命体も在り得るのかも。それこそニコちゃん大王とか。鳥山先生、偉大過ぎるでしょ。

「死ぬまでに学びたい5つの物理学」はちょっとタイトルに偽りあり。この本で学ばせたいのは物理学じゃなくて、偉大な物理学者たちの人生ですね。特殊相対論に関してだけは例外的に前書きに書かれた目的に近く、簡単な数学を用いつつも、きちんと数式で物理を理解しよう、みたいな内容なんですが。それ以外に関しては物理学についての解説書ではなく、パラダイムを変えるような5つの物理学を樹立した物理学者たちの人生・人物像について書いた本でした。端的に言えば、アインシュタインを除き、みんな屈折した人生の中で不幸な最期を迎えている感じなのでアレですが。

「サイコパス・インサイド」はあまりにも日本語訳が酷くて、点数的にはかなり低く付けた本。英語の文法むき出しだったり、直訳だと分かり難い二重否定・三重否定の文が出てきたり、そもそも訳文があからさまにおかしかったり。ちゃんと編集ついてるのかすら疑うレベルでした。加えて原文も時系列で行ったり来たりな感じで。相当に読みづらいです。
ただ、それ以上に内容が興味深いというかズルい。脳のPETスキャンからサイコパスを見分ける特徴を発見した学者(著者)が、別の研究で自分の脳を調べたところサイコパスの特徴を備えていることを知り……という前振りだけで読まずにはいられない。
内容を読むと、本人は自分の正常さを語るつもりで武勇伝エピソードをアレコレ書いてるんだけど、やっぱり本質的に感覚が壊れてて怖いなぁ、と思いました。「車とか何回も盗んだけど、ちゃんとすぐに返したよ、別に悪い事してないでしょ?」みたいなノリ。あと、しれっと書いてあるけどサイコパスの軍事応用研究みたいな話が出てきて、やっぱアメリカ怖いな、と。兵士の脳を操作して社会モードと殺戮モードを切り替えられるようにするとか。確かにちょっと前にペンタゴンで脳神経の軍事応用に関する予算がついた話とかニュースで見た気がする。記憶の操作とか。
最後の節では共感できないなりにも普通の人の感覚を学びながら周囲の人とうまく暮らしていこうとする著者の努力が書かれていて、不活性になっている脳の部位を他の部位で補える可能性も感じたりも。サイコパスって色盲とかと同じくらいの比率で存在するわけで、社会としても何かしらのケアが必要なんだろうな、と思うし。以前読んだ「プライドが高くて迷惑な人」とかに出てくる例もサイコパスっぽいなぁ、ってのが多々ありましたね。世の自殺やイジメにもわりと影響しているんじゃないかなぁ。
そうそう、脳の補完の話では今期読んだ「生まれながらのサイボーグ」って本も面白かったです。レビューからは落としちゃったけど。カメラの映像をCPUの足みたいな電極にマップして舌に載せてると、わりと短時間で味覚で空間認識して物を避けたりできるようになるとか。人間の脳ってわりとセンサーに関しては融通が効くっぽい。




お金の話

有名な「イノベーションのジレンマ」。良書だけど冗長だったので、ざっと読んで構造を理解した。高度成長期の日本が知らず知らずのうちに実行してきた事なんだねぇ。以前読んだ韓国企業の成長に関する本の内容を思い出す限り、最近の韓国企業もこれにならって急成長した気がする。
「図解 山崎元のお金に強くなる!」は資産運用について今まであまりにも無頓着だったので少し勉強。外資でストック貰ってると、 株はそのまま放置してても税金だけは現金からがっつり払っていくので。気づくと資産のかなりの比率を自社株が占めるようになっちゃって。怖い怖い……。



娯楽

「天冥の標」は引き続き読んでます。最近「意識」の本とか読んでるのも、わりとこの影響が大きいかも。

「これが最後のワイン入門」は知識をただ体系的に並べただけ入門書とかと比べると、文化的・歴史的背景を順序立てて説明してくれているので頭に残る情報が多かった。
テイスティングシートとか、今後どうやって楽しみを増やしていくかの良い指標になりました。
あと、美味しい飲み方とかは即戦力の情報。結局、読んですぐにワインセラー買ってしまった。

2015年9月8日火曜日

Boot to CP/M

今更なんですけどね、UEFIを触ってみましたよ。
昔AVR用に作ったCP/MエミュレータをUEFI for x86_64向けに改造して、OS無しで直接CP/Mがbootできるようにしてみました。

Ubuntuだったら以下の手順でbuildできます。

% git clone https://github.com/toyoshim/cp-mega88.git
% cd cp-mega88
% sudo apt-get install gnu-efi
% make -f Makefile.uefi

でcpmega88.efiってファイルが出来るので、EFIのパーティションにEFI/Boot/bootx64.efiって名前でコピーするか、EFI Shellから起動するかでCP/Mが起動します。CP/M用のディスクイメージはEFI/cpmega88/sdcard.imgって名前で用意してください。githubのページで詳しく書いてますが、z80pack用のイメージがそのまま使えます。

QEMUが入ってれば以下の手順でも動作確認できます。

% make -f Makefile.uefi install
% qemu-system-x86_64 -bios OVMF.fd -hda fat:.


OVMF.fdはこの辺から入手できます。

USBメモリとかに入れておけば、UEFI対応のPCに挿して起動するだけでCP/Mが動作します。わー、嬉しい!

2015年8月26日水曜日

Take an Android Chrome tracing from laptops with small storage

./tools/profile_chrome.py is our friend to take a great tracing data from Android Chrome and Chromium. But usually it requires to check out the huge chromium repository that is too large, about 8-GB, to have it in some sorts of laptop devices. This is a note to copy small set of files from an existing checkout to run the tool on another laptop device.

desktop % tar zcvf chromium_tools.tgz \
> ./build \
> ./third_party/android_testrunner \
> ./third_party/catapult \
> ./tools


laptop % scp desktop:chromium_tools.tgz /dev/stdout | tar zxv

The expanded files still need 512-MB of your storage, but would be much better than 8-GB.